アニサキスの症状と発症までの時間
ツイートアニサキスは本来、人間には寄生出来ないはずなんですが、しかし、胃の壁等に食い付いて痛みをもたらす事があります。
例えば、晩ご飯に魚等でアニサキスが体内に入った場合、アニサキスの症状が出る時間は、その夜の内に現れます。一晩中痛みに襲われることも有り、かなりの激痛が襲う場合があります。
しかし、アニサキスの幼虫が体内に入ったとしても、必ず症状が出るわけではなく、殆どの場合そのまま胃で消化されます。アニサキスは人の体内では寄生出来ずに死んでしまうため命に別状は無いということです。
アニサキス症はたとえ1匹の幼虫が体内に入っても症状が出る時もあります。アニサキス症に感染したくなかったら、極力、海産魚介類の生食を避ける事です。
ちなみに、アニサキスは冷凍処理後に解凍して加熱調理すると問題がありません。アニサキスの幼虫は加熱処理(60 ℃1分以上)のみならず、冷凍処理をしたものは、殆どが不活性化することが知られています。
アニサキスによる食中毒が疑われる場合は、アニサキスの症状が出てから24時間以内に最寄りの保健所に届け出ることが義務付けられています。
《臨床症状》
人間の体内に入ったアニサキスの幼虫が消化器系の粘膜から侵入した時にアニサキス症が起きます。また、その症状の大きさによって、激症型と軽症型が有ります。
1)胃アニサキス症
胃アニサキス症の場合、症状が出る時間は、2時間から8時間後と言われています。締め付けられるような差し込むような痛みが続き、嘔吐を伴う場合があリます。ひどい時は下痢、蕁麻疹、大量吐血もあります。
2)腸アニサキス症
腸アニサキス症の場合、症状が出る時間は、数時間から数日たって臍部を中心に差し込むような痛みが出、嘔吐を伴います。発熱はないが、虫垂炎、腸閉塞、腸穿孔などと間違われることが有り、急性腹症と診断され、開腹手術をすることも有ります。
3)腸管外アニサキス症
稀にアニサキスの幼虫が消化管を通り臓器に入り込み色んな症状を起こす場合があります。たまたま、他の疾患の処置をしている時に、偶然幼虫を発見する場合もあります。アニサキスの幼虫は胸腔、肺、腹腔、腸管膜、肝、リンパ節、皮下など体内のあらゆる所に及びます。ちなみに、アニサキス症の報告は50例を越えています。
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