2013年12月7日土曜日

50億円&8年をかけた『かぐや姫の物語』が人を引き付ける本当の理由



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日本最古の物語文学として、日本人ならきっと誰もが1度はその物語に出合ったことがあるであろう“かぐや姫”。竹から生まれ、月へと帰って行った彼女の物語が、スタジオジブリの手によって映画化された。

メガホンを取ったのは、高畑勲監督。『ホーホケキョ となりの山田くん』以来、実に14年ぶりの監督作となる。『かぐや姫の物語』は8年の歳月と50億円という総製作費を費やし、満を持して作り上げられたそうです。

『かぐや姫の物語』は竹林の中でかぐや姫を見つけるシーンから幕を開ける。意外なほど原作に忠実に展開しています。この物語が「竹取物語」や「かぐや姫」と言われている多くの作品と大きくは変わらないのになぜ心に響く?

理由は、物語の筋書きをまったく変えないでも、笑いも涙もある映画に仕立てられると考えたからだそうです。その際に大事だったことが、かぐや姫を感情移入できるキャラクターにすることだったそうです。

前半ではお転婆で生き生きとしたかぐや姫を、後半では抱えてしまった運命に哀しむ姿をそれぞれ描いている。途中、お歯黒や親が決めた結婚を嫌がったり、かと思えば、ある出来事に涙を流し、なりふり構わず駆け出すなど、喜びも哀しみも抱えた等身大の女性として描かれています。

また画のタッチも魅力的だ。 水彩画や水墨画を彷彿とさせる筆のようなタッチで描かれる物語は、かぐや姫という古典を原作とした本作と見事にマッチ。筆だからこそ表現できる躍動感あふれる画は、お転婆なかぐや姫の瑞々しいキャラクターを見事に表現してくれる。

おしまいに声優について、『かぐや姫の物語』が遺作となった地井武男さんです。アニメによくあるアフレコではなくプレスコ(声の収録を先に行う)であったことから。もし、画の完成後に声を吹き込むアフレコを予定していたら、地井武男さんの出演はあり得なかっただろう。

地井武男さんが『かぐや姫の物語』で演じる翁は、人が良くて、オッチョコチョイ、しかし、人間味あふれるキャラクター。『かぐや姫の物語』で最初に登場するのが翁で、温かくて愉快なストーリーだと最初から感じることが出来るのではないでしょうか。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20131121/1053637/[参照元]

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